電気主任技術者
電気主任技術者の概要
でんきしゅにんぎじゅつしゃ
現代社会の中での人の生活に欠かすことができないと言われているものの1つが電気です。電気は、家庭や会社、そのほかさまざまな場所で広く使用されています。その中でも規模の大きな電力の管理をする際に必要とされる資格が電気主任技術者資格です。
電気主任技術者とは？
電気主任技術者とは、電気を供給したり受電したりするための設備や、屋内配線、電気の使用設備の安全を保ち、監督することができる国家資格です。具体的には電気設備が異常なく動いているかを日々点検し、故障が見つかった場合には正常に動くように修理を行います。修理が終わった後には電気系統が異常なく動いているかを常にチェックし続けることも業務のひとつです。電気主任技術者の活躍の場は、発電所や変電所、工場、ビルなどが一般的です。ただし、電気を扱う仕事であっても、水力発電設備や火力発電設備、原子力発電設備に関わる仕事は範囲外となります。ほかにも、病院や公共機関、デパートや倉庫といった場所も勤務先となります。
電気主任技術者と同じく電気を取り扱う仕事に、電気工事士という資格があります。しかし、電気主任技術者と電気工事士とでは仕事での役割が全く異なっています。電気主任技術者は電気の保安を監督することが仕事であるのに対して、電気工事士は工事を行うことが仕事であるからです。
事業用の電気工作物を取り扱っている事業所では必ず選任しなければいけないと法令により定められているのが電気主任技術者です。このため、電気主任技術者資格を持っている資格所有者は一定の需要が維持されています。特に電気設備に関する保安監督についての請負をしている会社や高圧電気を扱っている会社、電気の管理や保守、施工関連の職種への就職に有利となる場合もあります。
電気主任技術者の年収は所属する会社の規模にもよりますが、平均としては350万円から450万円ほどです。資格を活かした就職としては特別に高い年収ではあまりありません。しかし、独立して仕事を請け負っている人の場合には500万円から600万くらいの年収額が一般的となっていて、比較的高い傾向にあります。
また、電気主任技術者の資格は年齢に関係なく活かすことができる資格です。そのため、長く専門的な業務に関わりたいと考えている人や経験を活かした高齢での再就職を考えている人にとっては将来性に期待が持てる資格となっています。
