建築コスト管理士
建築コスト管理士の概要
けんちくこすとかんりし
建築業界で活用できる資格はさまざまですが、数ある資格の中には建築コストの算定に関する資格もあります。その代表的なものが建築コスト管理士です。
建築コスト管理士とは?
建築の世界では、コスト算定方法は数量と単価をかけて積算するのが基本ですが、それだけで適正なコストを算定することが難しいという状況が生まれてきました。そこで作られたのが建築コスト管理士という資格です。建築コスト管理士の仕事は、建築の設計や現場におけるコストマネジメントやプロジェクトマネジメントをするのが仕事です。特に設計の初期段階からコストマネジメントを積極的に行うことによって、積算コストを管理する技能があることを証明するのが建築コスト管理士資格の意義といわれています。資格には1級2級といったグレードはありません。コストマネジメントに特化したこの資格に似ている資格としては建築積算士がありますが、建築コスト管理士の方がより高度なコスト算定ができるという位置づけになります。
この資格だけで仕事をするケースはほとんどなく、建築関連のプロジェクトマネージャーや設計業務を行う人が取得することが多いです。そのため、就職後の給与については特にデータはなくどんな業務についているかによって年収は変わってくるのが実態です。この資格が求める知識や能力としては、コスト情報収集・分析能力や広範囲な市場価格に関する知識、発注戦略や調達戦略、そして積算技法や施工技術ごとの工期算定能力、さらにはプロジェクトマネジメント能力や建築関連法規の知識などが求められます。そのため、建築業界における設計部門や調達部門、プロジェクトマネージャーなどがこの資格を持っていると有利になるでしょう。